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2018年10月10日(水)

額田駅に思いをよせて

石川啄木の短歌で『故郷の訛り懐かし停車場の人ごみの中にそを聞きに行く』という短歌があるのですが、この詩については
上野駅に行けば故郷の方言に接することができる。ていしゃばと呼んでいるところが幼期を思い浮かべる。その当時、額田駅は有人駅であった。駅舎に何人かが働いていた。改札口で切符切りの人が立っていた。向かいに通運の倉庫があり、芋俵が高く積まれていた。乗用車がない時代で停車場は賑わっていた。いつ頃から駅と呼ぶようになったのか。祖父は額田駅をていしゃばと呼んでいた。昔は鈴なりになるほど混んでいたのである。無人駅となり、不自由になったことの一つにトイレがないことである。観光客が降車しても、用を足せない。先方は駅まで我慢しているんだが。これは改善してほしい。野ざらしの自転車が強風の中、将棋倒しのように倒れているのを見かけたが今は屋根付きの自転車置き場が出来た。通学や通勤している人たちにとっては、素晴らしい環境になった。武藤博光額田城跡会長が議員時代に議会で発議していただいたもので感謝している次第である。一つの懸案は解決した。トイレは何とかならないものか。バイパスのコンビニまで行って借りるのも気が引ける一人である。

「東京での暮らしが続く中、どうしても故郷の東北弁が聞きたくなって、東北往きの列車が発着する上野駅の人ごみの中に入っていく。東北から来た人、東北へ帰る人がいたなら、必ず故郷の東北弁が聞けるはずだから。」そを聞きに行くはそは方言でもあるが。